山小屋での語らい
2023年7月
南アルプス2,600mの山小屋で1泊した。
翌朝は大雨のため、仙丈ヶ岳3,000mを目指すことなく下山。
帰宅後、翌日から筋肉痛で足がパンパンに腫れた。
明らかに日頃からの運動不足が原因である。
雨の登山で景色を満喫できず、再チャレンジしたい気持ちが残った。
ただ、夜の食卓を囲む時間は楽しかった。
メンバーは合計5名。一人はピオレドール賞を受賞した花谷さん。登山界のスターである。
同じ高校の2年下の後輩でもあり、六甲山を登って育った環境は同じである。
花谷さんは、登山道ですれ違う知らない人から、「この前のテレビ見ました。」と声をかけられていた。
彼は南アルプスの環境を守る活動をしている。
夜は食卓で、花谷さんから如何にして自然を再生させるかの熱い話を聞いた。
彼は登山道保全のために、一般社団法人北杜山守隊(ほくと やまもりたい)を立ち上げた。
登山道を人の手で自然に近い形を維持しながら改修保全していくことで、山の浸食や景観を守っている。
私は今まで登山道の改修など考えたこともなかった。
同時に、花谷さんは、次世代の若い登山家に世界の山を挑戦させたいという想いを持っている。
彼の想いに賛同する複数の支援者のサポートにより、10月から若い登山家と一緒にヒマラヤの未踏ルートに挑戦する。
この活動を応援している支援者の一人は、今回の登山メンバーであり、私の中学時代からの同級生である。彼は学生時代から再生可能エネルギーの可能性を信じ、今では上場企業として業界を引っ張っている。彼は学生時代から山に登り、自然を愛している。
そんな熱いメンバーと語らう時間は特別である。
前を向いて進む人たちが生み出す波動は心地よい。
非日常である山小屋の雰囲気と相まって、思い出に残る夜であった。
私は登山が素人であり、肉体的にはキツかったが、この贅沢な時間を過ごせたことに感謝している。