ある先輩経営者の夢
2022年1月
先日、海外に住んでいる人生の先輩と久しぶりにオンラインで話をしました。先輩の会社は工業製品の製造メーカーです。
年始のご挨拶にメールを先輩に送りました。合わせて私が一般社団法人をスタートした旨を伝えました。
すると先輩から「自分も事業に目途がついたら、社会貢献活動がしたいので、東さんがどの様な活動をしているのか教えてほしい。」と返信を頂きました。
先輩は「企業は企業価値を上げ続けることだけが目的でいいのだろうか?」と疑問を持っているようです。先輩の言葉を借りると「一般企業とNPOとのHalf NPOのような組織があってもいいのではないか?」と考えていたようです。そんなタイミングに私が先輩のいう“HalfNPO”を始めると知って、とても喜んでくれました。
この“Half NPO”こそ、ソーシャルビジネスです。
グラミン銀行創設者でノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス博士が、社会問題を解決するビジネスをソーシャルビジネスと名付けました。
先輩は「生活が困難な子供たちに対して教育を提供したい」と言いました。また先輩は「文部科学省が指導する教育内容ではなく、世界に通用する人材を育てるプログラムを提供したい。そして自分が育った大阪から日本の教育を変える取り組みを発信したい。」と熱い想いを語ってくれました。
近年、世界における日本の経済的地位は小さくなる一方です。日本がバブル経済に浮かれていた当時、日本の株式時価総額は世界シェアの40%を占めていました。2021年には5%まで下がっています(出典:日本経済新聞)。
将来、世界で活躍している日本の企業経営者が、実は先輩が始めたプログラム受講生だとしたら、なんと素晴らしいことでしょう。
先輩は2代目です。先輩は「創業者である父親が作ったモノづくりに対する想いを非営利団体という形にして、日本の未来を作る子供たちに伝えていきたい」といいます。
私は財団法人と社団法人について説明し、その中でも一般法人及び公益法人、一般法人の中でも非営利徹底型等があることを説明しました。先輩は「いずれの形態にしても非営利活動団体を作る際は、東さんも入ってほしい。」と有り難いお言葉を頂きました。
私の勲章は多くの非営利団体の設立に関与できることです。私の社会的使命は、困っている所にお金を循環するお手伝いをすることです。
先輩は来年、海外での株式上場に向けて勢いを加速しています。その後に社会貢献活動を本格的に出来ることを楽しみにしています。
もっと話をしたかったですが、予定時間の1時間はあっという間にやってきました。
次回会うのは先輩が日本に帰国する夏ぐらいかと思っています。次回会うときにはどの様な話を聞けるのか楽しみです。その前に私も先輩が取り組みたいと考えている教育プログラムを提供できる団体や企業を探しておきます。
上場は最終目標ではなくスタート地点である、とよくいわれます。
同時に先輩にとっての社会貢献活動は、ビジネス以外の「彩りある人生」のスタート地点であるといえるでしょう。