関西ベンチャー学会「年次総会」にて思うこと

先日、関西ベンチャー学会の年次総会にパネラーとして出席しました。

今回のお題は「ソーシャル」×「女性」です。

ZOOM を含めて、100名ほどが参加する会となりました。
学会というだけあって、大学の先生が多いです。私には場違いです。

大学生、高校生も参加し、日頃の疑問をパネラーにぶつけていました。

若い世代が「ソーシャル」に関心を持つことは嬉しいです。
ソーシャルビジネスに関心の高い学生も多くいます。

 

彼らは大学卒業後、社会に出てから、多くを学びます。現実も知ります。

例えば・・・
「ソーシャルGoodなことをしたくて、この会社を選んだのに、何もさせてもらえない。」
「採用時点で言っていることと、現実が違う。」
みたいなことはよくあります。

採用ページに書いてある企業の美辞麗句は6掛けぐらいで読むのが丁度よいでしょう。

 

2つの側面から見てみましょう。

現経営陣:
利益が上がらなければ、そもそもソーシャルGoodなことなどできない。

若い世代:
ソーシャルGoodなことをしながら、利益を上げるべきだ。

 

これからの時代は、若い世代の考え方が主流になるでしょう。

ソーシャルGoodなことを本業に組み込んでいくことで、他社との比較優位性が生まれます。

社会的に良いことをせずに収益だけを求める企業は、これからの時代、生き残るのがしんどくなる一方です。

さらに情報が溢れている世の中において、企業は成果物(製品・サービス)の良し悪しだけで勝負しようとせず、成果物が生まれるまでの過程を開示することで、多くの支援者を集めていくことが大切になります。

 

現経営陣:
そんなことできたら苦労ないわ。

 

はい、その通りです。差別化とは難しいものですが、それを考えるのが経営です。

今まで業界で取り組んでいないソーシャルGoodなことを考えて、本業に組み込もうと模索している会社は“伸びしろ”があります。

若い世代は社会に出て、目の前の与えられた仕事だけをこなす時期もあるでしょう。

ただ、ここで大事にしたいのは、所属する会社の価値観だけに染まるのではなく、別の業界や年齢が違う人と話をして、価値観の多様性を実感する事です。

ビジネスモデルや経営戦略という側面をみても、その人独自の価値観が表れています。

最初は与えられた仕事であっても、時間が経てば自分に出来ることが増えてきて、本当にやりたい事が見えてきます。

 

私の場合、会社を辞めて独立したのは46歳です。
独立が10年前だと今と同じ気持ちで仕事ができたか?と問われると、それはNoです。

私の場合、もし若い年齢で独立していたなら、自分の立てたミッションを重視するよりも、事業を成長させることに集中していたでしょう。結局ミッションが置き去りになっていたと思います。

気持ちが熟成する時間は人それぞれ異なります。

シリコンバレーでは、スタートアップ企業のうち、その業界で特に成長率が高い企業の経営者の平均年齢が45歳である、とどこかの記事で読んだ記憶があります。

一般的に若者の方が元気であり、考え方も柔軟で、人からサポートしてもらいやすい傾向がありますが、多くを経験し、人脈ができてからスタートする方が、成功確率が上がるのは当然といえます。

 

若い世代へのお願いは、一つの価値観にとらわれずに、多くの価値観を吸収しながら、焦ることなく人生の選択肢を選んでもらいたい、ということです。

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ムハマド・ユヌス様

グラミン銀行創設者
ノーベル平和賞受賞者

公益財団法人 千本財団

第二電電(現KDDI)、イーモバイル(現ワイモバイル)創業者、レノバ名誉会長
千本倖生様

第二電電(現KDDI)
イーモバイル(現ワイモバイル)創業者 
レノバ名誉会長  千本倖生様

一般財団法人 
こどもたちと共に歩む会

第二電電(現KDDI)、イーモバイル(現ワイモバイル)創業者、レノバ名誉会長
千本倖生様

第二電電(現KDDI)
イーモバイル(現ワイモバイル)創業者 
レノバ名誉会長  千本倖生様

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東 信吾
Azuma Shingo

一般社団法人ソーシャルビジネスバンク
代表理事

 

【経歴】
1974年生まれ
大阪大学経済学部卒、大和銀行(現りそな銀行)、シティバンク、日本不動産研究所、UBS、クレディ・スイス(西日本地域の営業責任者)

社会活動家/プライベートバンカー/不動産鑑定士

大学生の頃よりプライベートバンカーを志向する。
UBSアジアパシフィック地域において7年連続「ドラゴンクラブ」を受賞(日本人初)。
2015年、世界のトップバンカーの一人として「UBSサークルオブエクセレンス」を受賞
(唯一の日本人プライベートバンカー)。

2008年よりNPOのスタッフとして、タイ、ラオス、ミャンマー、カンボジアにおける社会貢献活動に参画。

2012年よりバングラデシュにて、グラミン銀行創設者でノーベル平和賞受賞者であるムハマド・ユヌス博士と自動車整備士養成プロジェクトを運営。

日本アントレプレナー大賞ソーシャルビジネス部門を創設(審査責任者)。
ソーシャルビジネスの普及活動に専念。


2022年より社会に「温かいお金」と「想い」を循環させることを目的に、一般社団法人ソーシャルビジネスバンクをスタート。日本で初めて金融商品仲介業を株式会社でなく、一般社団法人にて運営(組織形態及び定款は非営利徹底型)。


この法人では、

  1. 富裕層や企業オーナーを社会貢献活動の世界に導く
  2. 富裕層や企業の社会貢献活動をお手伝いする
  3. 金融商品仲介業務で得た法人利益から法人税納税後の内部留保の半分以上を、顧客の希望に即した社会貢献活動に充当する
自身は上記3事業を無報酬(ボランティア)で行っている。


(公財)東京コミュニティー財団理事
(公財)千本財団理事
(一社)明日へのチカラ理事 ほか

世界4大会計事務所のひとつであるEYグループの日本法人(EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社)シニアフェロー

 

東信吾/azumashingo