財団や社団を作らずに自身の社会貢献活動を創造する Vol.2(タクト奨学金)
2022年9月
多くの富裕層や企業が自分の想いを後世に伝えたいと財団や社団を作ろうとしている。
素晴らしい取り組みである。
一方で財団や社団の運営や管理、資金運用をどのようにしたら良いのか、悩みがつきない。
今回はある企業が取り組んでいる奨学金制度を事例にして、使いやすい基金の作り方を紹介する。
その前に、もしあなたが新しく奨学金制度を作りたいと思っている資産家や企業の担当者である場合、以下の奨学金をどのように作りますか?
目的:地元の高校生に対し、大学で地方創生を学び、将来地元の発展に寄与してほしい。
対象者:地元を愛し、向上心がありながらも経済的に支援が必要である成績が優秀な高校生
制度:年間50万円を4人に支給。返済の義務なし。他の奨学金と併用可能。
その他:奨学金の授与式の開催、学業の進捗管理を実施。
あなたはこの取り組みをしたいと思っても、
どこから手を付けて良いか分からず、雲をつかむ思いになりませんか?
ではどうしたら良いか? 答えは “お任せ” です。
どこに “お任せ” するのかというと、公益財団法人公益推進協会です。
この組織のもとで、自分の「マイ基金」という奨学金制度を作るのが簡便です。
この制度を使っている企業のひとつに、税理士法人タクトコンサルティングがある。
寄付者:税理士法人タクトコンサルティング
目的:次世代を担う税理士・公認会計士等会計専門職における人材の育成を図るため
対象者:向上心がありながらも経済的に支援が必要である有能な若者
制度:年間20万円を10人に支給
返済の義務なし。他の奨学制度との併用も可能。
税理士法人が、優秀な会計専門家を育てたいという想いは素晴らしい。
奨学金という制度を作り、実際に行動に移している。
私は「人を見る時に、言葉ではなくて、行動を見て判断する」を常にしている。
その意味においては、行動に移している企業の言葉は信用に値する。
税理士法人タクトコンサルティングは公益財団法人公益推進協会が運営する「マイ基金」を使い、自身の名前を付けた「タクト奨学金」を作る。応募者の募集や管理などは公益推進協会が行ってくれる。つまり自社で奨学金制度を作るために、社内のスタッフを選任する必要がないのだ。
その代わり、運営費用を公益推進協会に支払うが、その金額は基金の10%程度であり、自社で管理運営することを思えば安いものである。専門知識がある公益推進協会の力を借りれることは大きい。しかも公益財団法人への資金拠出であり、寄付者は税制優遇が受けられる。
私に「マイ基金」制度を教えてくれた税理士法人タクトコンサルティングの担当者のおかげで、来年から私が懇意にしている企業が「マイ基金」を使うことになった。
→ マイ基金について
この企業の総務責任者は、創業者の想いをどのように形にしたら良いか悩んでいたとき、私に相談をした。この企業はすでに社会貢献をする器である一般社団法人を作っていることから、新たに社団法人や財団法人を作って運営するのは大変だと思っていたらしい。
タクトコンサルティングの担当者は、この会社の総務責任者にZOOMで制度概要を説明してくれた。これにより、自身の企業が取り組もうと思っている奨学金制度のイメージを掴むことができた。
私自身、企業経営者や富裕層の財団や社団の設立・管理・資金運用をいくつも手伝っている。
一方で、社会貢献活動を簡便にスタートできるのであれば、どんどん「マイ基金」のような仕組みを使って社会に温かい資金を循環させたいと思っている。
私の社会的使命は、社会に資金を循環させる起点となる、ことである。
「簡便」かつ「税制優遇」が受けられる。
なんとも富裕層や企業にとって心地よい響きである。
※マイ基金については、以前のブログ「財団や社団を作らずに自身の社会貢献活動を創造するVol.1」にも記載があります。
※タクト奨学金についての概要説明が必要でしたら、担当者(高木公認会計士・税理士)までご連絡ください。
※冒頭の写真はイメージ写真であり、タクト奨学金の奨学生ではございません。