タイのチェンマイ(Chiang Mai)にて
2024年12月
今回の旅は、バンコク2泊→メーソート2泊→チェンマイ2泊→バンコク1泊というルートである。
ミャンマー難民の支援活動や奨学金を支給している大学生との交流を主な目的としている。
本日は訪問先のひとつであるチャンマイのChildren Medical Fund(CMF)という施設を紹介したい。2名のスイス人が立ちあげたNGO(チャイルズドリーム)が2006年から運営をおこなっている。
CMFに運ばれてくる子供たちは、90%がミャンマー人で、10%がラオス人である。
母国では治療できない子供たちは、チャイルズドリームと連携する現地NGOのサポートにより親と一緒にCMFにやってくる。ここで子どもたちはチェンマイ病院で行われる手術の前後の時間を過ごす。
CMFのスタッフは親子の入国手続き、病院との打ち合わせ、滞在中のお世話、帰国後の病状管理などとても忙しい。
ここに来る子供たちの約90%は、心血管の疾患を患っている。この施設がないと助からない命である。
生まれつき肛門に異常があり、排便できない症状の子どもたちもいる。
私は定期的にCMFを訪問し、運営資金のサポートを行っている。
ここでいう私のサポートとは、寄付者とCMFをつなぐことである。
寄付金の使途は、チェンマイ病院で手術をする費用(直接費)のみならず、親と子どもが滞在する食費や衣料、スタッフの給与など(管理費)に使われる。寄付金のうち管理費は8%であり、残りの92%が手術の費用として充てられる。素晴らしく効率のよい運営ができていることに驚く。
CMFの運営を資金的にサポートしている日本人は少なくとも3人いる。
私は寄付者とCMFの間に入り、寄付者に活動状況を報告している。
私が訪問した日は、3名の日本人看護師がボランティアとして子どもたちのお世話をしていた。
みんなでゲームを楽しみ、日本から持参した「たこ焼き機」で作ったたこ焼きを食べていた。
子どもたちのみならず親たちも、とても楽しそうである。
子どもたちは私に手術後の大きな傷跡を見せてくれた。とても痛々しい。
小さな体で心臓の手術をすることがどれほど負担の大きなことかと胸が痛む。偶然にもここに来ることができた子どもたちは幸運である。ミャンマーやラオスの農村に住む同じ症状の子どもたちの多くが適切な治療を受けられずに亡くなっている。
CMFは常に資金難の状況であり、資金的な制約がなければ、もっと多くの子どもたちの命が助かっているだろう。
私にできることは、CMFの意義を多くの人に知ってもらい、少しでも寄付活動に参加してくれる人を現地につなぐことである。これからも救われるべき命が助かることを祈っている。