ラオス人の大学生がくれたもの

 

ここはメコン川沿いのレストラン。夕暮れどきの風景は特に美しい。

このレストランでひときわ大きなテーブルで食事をする団体がいる。ラオス人の大学生、現地のNPOスタッフ、日本人の支援者(人生の先輩)と私である。人生の先輩はラオス人が現地の大学に行くための奨学金を毎年新たに5人支給している。大学1年生から卒業までの4年間を支援しているので、合計20人の学費を毎年支援していることになる。

ラオス人の学生たちは「いま法律を勉強している。将来は大使館で働きたい。」「エンジニアの勉強をしており、将来発電所で働きたい。」「英語の先生になって、地元の村で子どもたちに教えたい。」「大学院にいけるなら、日本で勉強したい。」などの夢を語っている。

人生の先輩は日本からのお土産を彼らにプレゼントした。すると今度は学生たちが私たちにプレゼントをくれた。ある女子学生はプレゼントを人生の先輩に渡すときに「奨学金をサポートしてくれた〇〇さん(人生の先輩)がいなければ、私は大学に行けませんでした。」と涙ながらに話していた。私もその言葉を聞いて、胸が熱くなり目頭に涙があふれた。レストランの帰り道、人生の先輩は夜道を歩きながら「こんな気持ちにさせてもらえたことに感謝している」と興奮していた。

 

 

世界には教育機会に恵まれない子供たちはたくさんいる。たまに「日本人なら日本の子どもたちを先ず支援すべきだ」という言葉を聞くが、それは支援者が決めることである。日本や海外の子どもたちの未来を応援することは大切であるが、実は私が大事にしているのは支援者の心(満足感)である。これは数字では計れない。

私がスイスの金融機関でプライベートバンカーとして働いていたとき、「金融業のサポートは私でなくても提供できる。金融以外のお客様が抱えるニーズに対して私が提供できる価値は何であろうか?お客様の人生をより豊かなものにするためには何ができるだろうか?」といつも考えていた。人生をより豊かに過ごしてもらうために、私は社会貢献活動を推奨している。

社会貢献活動と一口に言っても、寄付をするだけでは満足できない。寄付をした結果として、自分がどのように役に立っているかを実感することが大切である。人は自分自身が社会の役に立っていることを実感できれば、幸福度が増す。その仮説のもと、私は社会活動家として富裕層や企業経営者とNPOをつないでいる。そして富裕層や企業経営者が楽しく社会貢献活動に取り組めてこそ、社会に「温かいお金」と「想い」が循環する。私はその循環を止めないように支援者の心の動きをいつも見守っている。

 

Trusted By

ムハマド・ユヌス様

グラミン銀行創設者
ノーベル平和賞受賞者

公益財団法人 千本財団

第二電電(現KDDI)、イーモバイル(現ワイモバイル)創業者、レノバ名誉会長
千本倖生様

第二電電(現KDDI)
イーモバイル(現ワイモバイル)創業者 
レノバ名誉会長  千本倖生様

一般財団法人 
こどもたちと共に歩む会

第二電電(現KDDI)、イーモバイル(現ワイモバイル)創業者、レノバ名誉会長
千本倖生様

第二電電(現KDDI)
イーモバイル(現ワイモバイル)創業者 
レノバ名誉会長  千本倖生様

一般社団法人 
明日へのチカラ

ロート製薬創業家  
山田安廣様

一般財団法人
チャイルドライフサポートとくしま

大塚製薬創業家  
大塚芳紘様

公益財団法人 
木口福祉財団

ワールド創業家  
木口由美様

一般財団法人 
本願寺文化興隆財団

親鸞25代目、
平成上皇の従兄弟いとこ 
本願寺法主 大谷暢順様

NPO法人 
SK Dream Japan

オートバックス創業家  
住野和子様

公益財団法人 
東京コミュニティー財団

東 信吾
Azuma Shingo

一般社団法人ソーシャルビジネスバンク
代表理事

 

【経歴】
1974年生まれ
大阪大学経済学部卒、大和銀行(現りそな銀行)、シティバンク、日本不動産研究所、UBS、クレディ・スイス(西日本地域の営業責任者)

社会活動家/プライベートバンカー/不動産鑑定士

大学生の頃よりプライベートバンカーを志向する。
UBSアジアパシフィック地域において7年連続「ドラゴンクラブ」を受賞(日本人初)。
2015年、世界のトップバンカーの一人として「UBSサークルオブエクセレンス」を受賞
(唯一の日本人プライベートバンカー)。

2008年よりNPOのスタッフとして、タイ、ラオス、ミャンマー、カンボジアにおける社会貢献活動に参画。

2012年よりバングラデシュにて、グラミン銀行創設者でノーベル平和賞受賞者であるムハマド・ユヌス博士と自動車整備士養成プロジェクトを運営。

日本アントレプレナー大賞ソーシャルビジネス部門を創設(審査責任者)。
ソーシャルビジネスの普及活動に専念。


2022年より社会に「温かいお金」と「想い」を循環させることを目的に、一般社団法人ソーシャルビジネスバンクをスタート。日本で初めて金融商品仲介業を株式会社でなく、一般社団法人にて運営(組織形態及び定款は非営利徹底型)。


この法人では、

  1. 富裕層や企業オーナーを社会貢献活動の世界に導く
  2. 富裕層や企業の社会貢献活動をお手伝いする
  3. 金融商品仲介業務で得た法人利益から法人税納税後の内部留保の半分以上を、顧客の希望に即した社会貢献活動に充当する
自身は上記3事業を無報酬(ボランティア)で行っている。


(公財)東京コミュニティー財団理事
(公財)千本財団理事
(一社)明日へのチカラ理事 ほか

世界4大会計事務所のひとつであるEYグループの日本法人(EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社)シニアフェロー

 

東信吾/azumashingo